Q&A

Q:フッ素とは?

A::地球上で自然界に広く分布している元素で、土や水の中に含まれています。したがって、
  すべての動物と植物にも含まれており、私たちが毎日飲む水や食べ物のほとんどに微量
  ながら含まれています。
  フッ素は単体ではほとんど存在せず、フッ化物として存在しています。

Q:フッ素はなぜむし歯予防効果があるのですか?

A:フッ素には@歯を強くする(耐酸性増強) A初期のむし歯を修復する(再石灰化) Bむし
  歯原因菌の酸産生を抑制するという、三つのむし歯予防作用があります。
   @エナメル質のハイドロキシアパタイトの結晶がフッ素に触れ、耐酸性のあるフルオロア
    パタイトの結晶に置き換わることによって歯質が強化されます。
   Aエナメル質が脱灰して生じた初期のむし歯は、唾液に含まれるリン酸カルシウムが再
    度エナメル質に取り込まれることで修復(再石灰化作用)されますが、フッ素はこの作用
    を促進する働きがあります。
   Bむし歯の原因となる酸が産生されるのをフッ素が抑えてくれます。   

Q:家庭でのフッ素によるむし歯予防を行うには、どのような方法がありますか?

A:フッ素入りの歯磨き剤を使う方法とフッ素の入った洗口液でうがいをする方法があります。洗
  口液は歯科医院で指導を受けて使用します。また、フッ素の積極的な使用法としてフッ化物
  を直接歯に塗布する方法もあります。

Q:フッ化物の使用方法によりむし歯予防効果が異なりますか?

A:フッ化物の種類や使い方によって、むし歯予防効果は違います。早く始めて長く続ける程、大
  きな効果があります。
    フッ化物の洗口:50〜80%
    フッ化物の歯面塗布:30〜40%
    フッ化物入り歯磨き剤:20〜30%

Q:フッ化物応用は、いつ始めて、いつまで続ければよいのですか?

A:全年齢を通じて応用することが理想です。
  フッ化物のむし歯予防効果は、萌出まもない歯に最も大きく現れるので、乳歯は生後6ヶ月
  から3歳半ごろまで、永久歯は6歳ごろから15歳ごろまで、歯質を強化する効果が期待できます。
  また、成人の歯根面にできるむし歯にも予防効果があります。したがって、一生続けることが望ま
  しいでしょう。

Q:フッ化物洗口やフッ化物入り歯磨き剤を毎日使用していると、斑状歯(歯のフッ素症)になりませ
  んか?

A:フッ化物洗口や歯磨き剤などのように、フッ化物を局所的に応用する方法では、歯のフッ素症に
  なることはありません。フッ化物による歯の白濁(斑状模様)は、正式には歯のフッ素症と呼ばれ、
  歯が顎の中でつくられている時期に、フッ化物を過量に含んだ水を長期にわたって飲み続けた
  場合にできることがあります。
  なお、歯の白濁模様はフッ化物以外の原因でも生じます。これらと間違われることも多いようです。  

フッ素(フッ化物)とは?

     (フッ化物ではじめるむし歯予防(日本口腔衛生学会 フッ化物応用委員会編より)

トップページへ

バック